検体検査
採血検査
血液とは血管の中を流れている赤い液体で、人体の体重の約1/13を占めています。血管は全身に張りめぐらされている為、血液はほぼ全身にくまなく流れていることになります。
血液の各成分は、一定の範囲に保たれていますが、病的状態になると各成分に変化が生じ、体内になんらかの変化が起きていること示すことになります。そのため血液は病気を診断するために大切な検査材料となります。
1. 血液検査
| 血球算定・血液像 | 貧血、白血病などの検査 |
|---|---|
| 赤血球沈降速度 | 赤血球数、蛋白異常、炎症性疾患などの検査 |
| 出血・凝固時間 | 血液の止血能を調べる検査 |
2. 生化学検査
| 生化学分析 | 肝機能 : 総蛋白(TP)、アルブミン(ALB)、A/G、TTT、ZTT、LDH、
AST(GOT)、ALT(GPT)、γ-GPT、CHE、ALP、LAP |
|---|---|
| 腎機能 : 尿素窒素(BUN)、クレアチニン(CRE)、尿酸(UA) | |
| 胆道機能:総ビリルビン(T-BIL)、直接ビリルビン(D-BIL) | |
| 膵臓機能 : アミラーゼ(AMY) | |
| 脂質代謝 : 総コレステロール(T-CHO)、中性脂肪(TG)、HDL、LDL | |
| 電解質 : Na、K、Cl、カルシウム(Ca)、リン(IP) | |
| 血糖、HbA1c、糖負荷試験 | 糖尿病などの検査 |
| CRP | 炎症性疾患や体内組織の壊死などの検査 |
3. 免疫検査
| 感染症 | 肝炎、性感染症などの検査 |
|---|---|
| ASLO | 溶血性連鎖球菌に感染しているかの検査 |
| RF | 慢性関節リウマチ、膠原病などの検査 |
4. 採血検査Q&A
Q1. 採血の為の準備は?
食事後の採血では血糖や中性脂肪などが高くなってしまうため血液検査では一般に早朝空腹時が良いとされています。また、採血前の激しい運動によって血液成分に多少の影響を与えてしまいます。そのため採血時には食事を抜いて(食事後の場合でも最低2時間は空けてください)、安静にしてお待ち下さい。水分(水・お茶のみ)はお飲み頂いて構いません。食事をとられて来られた方は看護師の方へお声をかけて下さい。ただし、糖尿病の方は低血糖になってしまう危険性がありますので早朝空腹時でのご来院はおやめ下さい。
Q2. ブドウ糖負荷試験とは?
糖尿病が疑われる患者さまに対して行われる検査で、75gのブドウ糖を経口摂取し、摂取前と摂取後の血糖測定により、糖尿病であるかどうかを判定します。
Q3. ブドウ糖負荷試験の準備は?
糖を代謝する機能(糖耐能)を調べる検査ですので検査12時間前および検査中は何も食べないようにして下さい。また、検査中は必要以上に動き回りますと血糖値が変化し、正確な判定が出来なくなってしまいますので安静にしてください。
Q4. どうして何本も採血するの?
検査の目的によって容器は10種類以上あります。そのため何本かの容器に分けて採血をしなければなりません。

Q5. 何本も採血されて大丈夫?
血液は人体の体重の約 1/13 を占めています。つまり体重が 60Kg の方では約4.6L ということになります。採血の量は多い方でも 20ml ぐらいになります。たとえ 20ml 採血したとしても全血液量の約 0.4% にしか相当しませんので影響は少ないと言えます。
一般検査
一般検査は主に尿、便を検査します。尿、便は患者さまに苦痛を与えずに、もっとも手軽に採取できるため検査材料として適しています。
尿は尿中正常成分の量的変化や異常成分の出現によって、腎疾患だけでなく他の各種疾患の診断にも役立ち、便は消化器疾患の診断に有用です。
1. 一般検査内容
| 尿定性・定量 | 尿中の糖、蛋白、潜血などの検査 |
|---|---|
| 尿沈渣 | 腎臓や泌尿器などの検査 |
| PSP | 腎機能の検査 |
| 妊娠反応 | 妊娠の検査 |
| 便潜血反応 | 消化管出血などの検査 |
| 穿刺液 | 髄液、胸水、腹水の検査 |
2. 一般検査Q&A
Q1. 尿を採取するにあたっての注意点は?
早朝起床時の尿(特に中間尿)が検査に最も適しています。食事を抜いて(食後の場合でも最低 2 時間は空けてください)、激しい運動直後を避けて採尿して下さい。
生理中の方は血液が混入する場合がありますので担当医、看護師、検査技師の方にお声をかけて下さい。
Q2. 中間尿とは?
1回の尿を3分割してだいたい真ん中 1/3 を中間尿といいます。最初の1/3(初尿)には尿道やその周辺の汚れが含まれ検査に多少の影響を与えてしまいます。
Q3. 尿の量はどのくらい必要?
当院では検尿カップ 1/4 程度とご案内しています。尿が出なかった時や少なかった時などは尿提出窓口で声をおかけ下さい。
Q4. 便の採取方法は?
a)化学法
自然排便したものの一部(拇指頭大)を容器に入れ、蓋をきちんと閉めて迅速にお持ち下さい。採取後、直ぐに提出できない場合は冷所で保存し、できるだけ早くお持ち下さい。

b)免疫法
容器に付属の説明書を必ず読んでから採便して下さい。容器の採便棒を抜き、先端のらせんのみぞで便の表面をなでるようにできるだけ広く取り、蓋をきちんと閉めて迅速にお持ち下さい。採取後、直ぐに提出できない場合は冷所で保存し、できるだけ早くお持ち下さい。

Q5. 便を採取する際の注意点は?
a)化学法
3日くらい前から肉類、魚類、生野菜を含まない食事をとってください。また鉄、銅、鉛、アルミニウム、炭末、ヨード剤などの薬剤やビタミンCの服用もやめて下さい。また、採便容器中に長時間室温放置するとヘモグロビンが変性し偽陰性となる恐れがありますので採取後はなるべく迅速にお持ち下さい。
b)免疫法
食物や薬剤に関しては特に気をつけていただくことはありません。ただし、採取過多、生理中では偽陽性につながる恐れがありますのでご注意下さい。また、採便容器中に長時間室温放置するとヘモグロビンが変性し偽陰性となる恐れがありますので採取後はなるべく迅速にお持ち下さい。
Q6. 蓄尿とは?
尿は1日に何度も排泄されますが、その時々によって成分は変動します。そのため、尿中に排泄される成分量を正確に測定するため24時間に排泄された尿をすべて貯め、検査します。この24時間貯めた尿を蓄尿といいます。
Q7. 蓄尿の採尿方法は?
- 開始日時を決め、1回目の尿は捨てて下さい。
- それ以後の尿は蓄尿ビン(1.5 ~ 2L のペットボトル)に全て集めて下さい。
- 翌日の同時刻に尿意がなくても排尿し蓄尿ビンに加えて下さい。
- 蓄尿を病院の外来までお持ちください。
Q8. 喀痰とは?
せきやせきばらいをした時に、気管から吐き出される分泌物のことです。喀痰は肺からの分泌物であり、肺から直接得られるので、肺の状態を知るうえで大変に有用です。
唾液とよく間違えられますが、唾液は唾液腺から出される分泌物のことですので全く違います。検体を採取される際はご注意下さい。
Q9. 喀痰の採取方法は?
- 早朝起床時に水でうがいをします。
- 咳をしたのち喀痰を直接容器に採取し、直ぐに蓋を閉めます。
- 採取した喀痰はなるべく早く外来の方までお持ちください。
(直ぐに提出できない場合は冷所で保存し、できるだけ早くお持ち下さい。)
その他
1. 輸血検査
輸血用交差適合試験、輸血用製剤の保管、自己血貯血、血液型判定などを行っています。
2. その他の検査
ホルモン、アレルギー、腫瘍マーカーなどの検査や病理検査、細胞診も実施しています。若干、日数がかかりますので、受けたい検査のお問い合わせ等ありましたら気軽にお問い合わせて下さい。










